久しぶりにキャンプへいってきました ~下湯ダム、車中泊と野湯での足湯~

みなさんこにちは。ここ数年のキャンプブームですが順調に(順調に?笑)下火となり始めてキャンプ人口が減り始めています。やはりコロナをきっかけに行く機会が減って熱意が冷めてきたということですかね?かくいう筆者も数年前に比べてキャンプに行く頻度は減少しました。これは職場での役職が変わり少々忙しくなってしまい行くに行けなくなったというのが正しいですが・・・。

しかし筆者のキャンプ熱はいまだ冷めてはいません!ということで数週間前にソロキャンプに行ってまいりましたので少しだけ紹介したいと思います。

下湯ダム公園キャンプ場

今回来たのは青森市内から約30分、下湯ダムと併設されている下湯ダム公園キャンプ場です。別名下湯平成湖と言われていて平成元年に作られたダムです。

青森市内に流れる大きな堤川の氾濫を防ぐために作られたとされています。(過去堤川の氾濫により青森市内は甚大な被害を受けたことがある)また堤川は酸性が強く農家の土壌に悪影響を与えることから、その酸性を薄めて市内に流す役割も持っています。つまり下湯ダムは青森市内並びにその周辺地域に陰ながら生活基盤の基礎を築いているのです。

と下湯ダムの紹介は以上としてキャンプ場は広く、データはありませんが最大でも50程度のテントサイトを有しており(そんなに人が来ることはないでしょうが)日影が少なく夏は猛暑、冬は豪雪(冬季は使用できません)虫も大量発生、スマホの電波は微弱、そして熊も出没するという(カモシカやサル、タヌキもいます)自然豊かなキャンプ場です。

にもかかわらず管理は行き届いており(市が管理しているようです)草刈りやトイレ清掃も定期的に行われているので全国的に珍しい無料で使用できる広大なキャンプ場です。

数年前のキャンプブームでは無料で使用できるという情報を得た、マナーとモラルのない方々が使用し芝での直火やゴミの放置が目立ち以前から使用していた筆者をはじめ、それまた以前から使用していた地元の方々からしたら憤りを感じており、よくボランティアで清掃をしている素晴らしい方々もいました。(筆者も訪れた際はゴミ拾いをしています)

昨今ではそのようなマナーの悪い方々も減り平穏を取り戻しつつあります。

今回は車中泊・・・。

キャンプといいつつこの日は車中泊にしました。がしかしキャンプの定義は人それぞれ自由です。外で食べて飲んでキャンプ場に泊まればそれはキャンプなのです!(ドンッ!)

というのは言い訳でキャンプ地に着いたのが夕方17時ころ、夏至前とはいえさすがに17時からは徐々に日が落ちてきますのでリュックとクーラーボックスを持ってキャンプ場内にあるイスとテーブルに腰掛け早々に肉を焼いてハイボールを飲みます。

筆者はレバーが大好きですのでキャンプに行った時は豚レバーをぼっそぼそになるまで焼いてハイボールとともに腹に流し込みます。

にしても夕焼けがきれいです。この日は週末でしたが人も少なく、虫もさほど出ていないので快適でした。風が気持ちいい。天気が良ければ天の川やたくさんの流れ星を見ることができます

本当は良いウイスキーを持ってきたかったのですが、なにしろこのキャンプは急に行きたくなって弾丸で来たものでしたので、市販で売っている濃いめの角ハイボールに氷を入れてのどを潤します。

スーパーで売っているシーフードミックスの冷凍物とパック飯を炒めて・・・これはなんていう料理だろうか笑)味付けは岩塩だけですが海鮮の味が効いていて美味しかったです。

公園の備品にイスとテーブルがあるとこういったキャンプができるのもいいですよね。すぐ横にテントを張ったりするのもいいですし、下調べでわかればキャンプにイスとテーブルを持って行かなくともいいのですから。

すぐ背後には雄大な下湯ダムを見ることができます。酸性だからこういう緑っぽい色をしているのか、いやよくよく考えればダムってだいたいこういう色してますよね。ダムといえば前回紹介した鳴子温泉郷の鳴子ダムでは数年前クマが泳いでいたというニュースを見たことがあります。下湯ダムでは熊は泳がないのかしら笑

この暑さなら泳いでいても不思議ではないですが、ここのダムにはよく救援用ヘリが訓練でけたたましい音とともに水面近くまでホバーリングしてますのであまり熊はあまり近づかないのかもしれませんね。(よく平日に訓練しているようです)

ちなみに青森にある八甲田山からも下湯ダムを見ることができます。

ちょっと画像が荒いですが八甲田大岳を少し下るとよく見ることができます。遠く離れていてもわかるグリーンの湖が印象的でした。

とある登山者「あの緑の湖はなんだろう?」

筆者(あれは下湯ダムですよ)

車中泊に切り替える

日が沈んできたので車中泊に切り替えます。荷物も少なかったので撤収というよりは軽いかたずけを済ませ車の中へ。車内は完全にスマホの電波がないのでラジオをつけてどこかの誰かの声を聴きながら安いカティサークのハイボールを飲みます。

昔の知らないアーティストの曲が流れていてそれがなんかいい感じに聴こえてきて、調べてダウンロードしました。ガロというアーティストの「二人の世界」という曲でなんだか不思議で切ない気分になりました。

たぬきの湯(下湯温泉)

さて朝まで熟睡し車で訪れたのは、下湯ダムを超えて約10分程度のところにあるあやめ公園

そこはかつて下湯ダム建設によって廃業した下湯温泉跡地で、いまだに温泉が湧いている箇所があり、市が許容している(?)無断建築物の岩の浴槽があり入りに来る地元の方や市内の方も訪れます。

筆者もずいぶん前ですが浸かりに来たことがありました。

ネットにはもと下湯温泉の情報はあまり載っていませんが、筆者がいろいろな書物を調べたところ、昭和45年刊行の「青森の温泉」という書物の中では作者が訪れた記録がありました。昭和45年~平成元年の間に廃業したようです。

またその頃は青森市内から酸ヶ湯をつなぐ道は旧道といわれるこの下湯温泉につながる道しか無かったようです。

以下は紹介した「青森の温泉」から抜粋した下湯温泉の記述です


下湯温泉 ~変化に富んだ浴槽~

 青森駅からバスで45分、荒川の渓流の奥深く、静かに湯煙を上げる下湯温泉を訪ねてみました。せまい峡谷に地形の中に、わずかに残された平地に建てられた温泉客舎に入ると、背後の丘稜に密生する木々のざわめきと、前面にを流れる渓流の瀬と音とが、文字通り山峡の温泉にふさわしい調和を奏でてくれるのでした。宿を出て北へ酸ヶ湯に通ずるつづら折りの道を上ると、居繰の滝の壮観が待ち、南へはさらに渓流を遡ると、やがて名勝城ヶ倉に達するのです。

 下湯温泉の浴槽は県内でも指折りの変化と情緒を誇っています。近代的な大円形浴槽であり、野趣に富んだ岩風呂や湯滝でありで、この温泉を訪れる人々を楽しませてくれます。またうし湯祭りも、古い伝統の賑わいを見せるのです。下湯のうし湯をうたった増田手古奈の句があります。

 虎杖の咲きはじめたる丑湯かな

 下湯には3つの天然温泉があります。そのうちの1つは泉温96度という高温のものですが、湧出量が極めて少ないので、山菜のあく抜きや煮物などのため用いられています。もう1つは泉温65度で、しかもこれまた毎分18ℓしか湧きません。しかし残りの1つは96度のものが毎分13ℓも湧いていたので、この地点に昭和36年にボーリングを行って得た95度、毎分160ℓの温泉水が、現在の浴用に供されているのです。なお温泉水は前面の渓流にかなり漏れています。

 下湯温泉一帯は、青森県では多少古い時代の第3紀層で、下湯層といわれる玄武岩の溶岩とたい積岩との互層から成り立っています。そして温泉水はそのたい積岩の割れ目から湧いているのです。いわゆる第3紀型温泉の典型的な産状の1つといえましょう。しかし90度以上という高温泉ですから、熱源の若々しさを感じさせ、ひょっとすると八甲田火山の活動にも関係しているという疑いもないわけではありません。

 泉質を調べてみると、phが7,2で、中性の単純泉に属します。こんな泉温の高い単純泉も珍しいことを付け加えておきます。

 


以上が書物の中の記述です。

なんというか風情や歴史を感じる文章ですよね。ネットにはほぼ情報が載っていないので調べるのは苦労しました笑。また書物には下湯温泉の画像が載っていますが今現在の下湯温泉跡地を見るとやや面影があります。

昔はあの場が丑湯祭りで賑わっていたというのを見て今のあの閑散とした自然しかない場所を思い浮かべると、寂しい気持ちと切ない気持ちが入り乱れます。

また96度という源泉は珍しく、今現在でもそれに近い高温の源泉が流れ出ています。

若干温度が高いので、今回は足湯にすることに。とても気持ちが良いです。

温泉の種類は約10種類ありますがこちらの温泉は記述通りならph7,2の中性の単純温泉。簡単に言えば無味無臭の肌触りも普通の温泉です。しかし単純温泉というのは人体に対して全般的にいろいろな効能がありますので昔の方々はこの下湯温泉に浸かって仕事や日々の疲れをいやしていたんだろうなぁと思いを馳せました。

このお湯は源泉と水を加水して浸かりますのでお湯張りは自分でやる必要があります。前の人がたまたまお湯を張っていればそのまま入浴も可能です。

浴槽の手前には下湯温泉で使用されていたと思われる浴槽跡地があります。もはや自然と一体化して埋まっています。

またこの地域は八甲田の上流の増水によってたびたび浸水しますので訪れる際は天候を調べてから行くのが良いでしょう。ほかにも蛇は大量に出ますし、熊の目撃情報もありますので服装と鈴やラジオ等を携行していくのがよろしいかと思います。

ちなみに今現存している筆者が足湯で浸かった浴槽は「たぬきの湯」と言われています。

どこかのサイトでこれを超えた上流にも温泉が湧き出ているらしいですが完全に自己責任です。

久しぶりのキャンプで自然をたくさん吸収しました。

秋の寒気が舞い込んでいますのでもうすぐ紅葉の時期、皆さんもぜひ自然を吸収して日頃のストレスを発散してみるのはいかがでしょうか?


筆者が10年ほど前から愛用しているその辺のホームセンターでも販売している一般的なガスバーナーです。 シンプル is the ベスト、ソロキャンプであればこれ1つで10年以上持ちます(筆者調べ)

こちらはクッカー(小さな鍋)がセットになっていますので、特にこだわりがなければこちらも一緒に購入したほうが便利です。

こちらも筆者が10年愛用しているターボライターです。ガスは同メーカーのSOTOのガスから充填することができます。冬季の寒い気温でも効果力で使用することができるので1本持っておくと年中使用することができるのでお勧めです。

こちらも筆者が10年使用しているスノーピークの包丁収納まな板です。特にソロキャンプの方であればこれ一つで事足ります。 ずっと使用していると木のまな板も良い色を出してきてまさに自分だけのまな板になります。

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